害獣の子供がいる?繁殖の判断ポイントや正しい対処法を解説
害獣が家に住み着くと、子供を出産する可能性があります。家で害獣が繫殖すると、鳴き声や糞尿の悪臭、家屋の損傷などの被害が拡大するため注意が必要です。本記事では、害獣が繫殖しているか判断する方法や、子供がいた場合の対処法を紹介します。
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主な害獣の繁殖の時期と特徴
家に住み着く主な害獣の繫殖の時期と特徴を解説します。
イタチ
イタチの繫殖時期は3~5月頃です。繫殖力が強く平均4~5匹、多い場合は10匹もの子供を産みます。イタチは成長も早く、生後70~80日で成獣と同じ大きさになり単独行動をとるようになります。
ハクビシン
ハクビシンの繫殖シーズンは決まっておらず、通年です。一度の出産頭数は2~3頭ですが、妊娠期間が2か月と短く、生後10ヵ月から妊娠が可能となるため、短い期間でも頭数が一気に増えるおそれがあります。
アライグマ
アライグマの繫殖時期は4~6月頃で、一度に3~6頭の子供を産みます。アライグマは非常に高い繫殖力を持ち、妊娠率は1歳の時点で60%、2歳以降はほぼ100%です。また、死ぬまで子供を産み続けるため、放置すると次々と子供を産んでしまいます。
タヌキ
タヌキは5~7月頃に繫殖シーズンを迎えます。妊娠期間は約2か月で、一度に4~5頭の子供を産みます。基本的に憶病な性格ですが、自身や子供の身に危険が及ぶと攻撃的になるため注意が必要です。
害獣が繁殖しているかの判断方法
害獣の子供がいるかを判断するポイントは以下の3つです。
- 子供の鳴き声がする
- 昼間も活動している
- 家の周囲で害獣を目にしやすくなった
子供の鳴き声がする
家に害獣の子供がいるかを判断するポイントのひとつに、鳴き声が挙げられます。害獣の子供の鳴き声は甲高く、耳障りに感じます。以下の鳴き声が聞こえてきた場合、害獣に子供が生まれていると考えられます。
子供の鳴き声 |
特徴 |
|
イタチ |
ピキュ、キュイ |
甲高く短い |
ハクビシン |
ピィーィィ |
甲高く長く引っ張る |
アライグマ |
クルクル |
高く鳥に似ている |
タヌキ |
クーン、クゥーン |
高く子犬に似ている |
昼間も活動している
害獣の多くは夜行性であるため、昼間に活動することはあまりありません。しかし、子供が生まれると、授乳やエサの捕獲のために日中でも行動するようになります。昼間でも屋根裏や床下から動き回る音が聞こえる場合は、害獣の子供がいる可能性があります。
家の周囲で害獣を目にしやすくなった
子供を産んだ害獣は、自身や子供のエサを確保するために頻繁に住処と外を出入りします。そのため、家の周りで害獣を見かける頻度が増えた場合、家や物置きなどで害獣が繁殖しているおそれがあります。
害獣の子供がいる時のNG行動
子供が生まれた害獣を放置すると、被害が拡大するおそれがあります。そのため、一刻も早く対処するべきですが、間違った方法を取ると、二次被害につながるケースがあるため注意が必要です。ここからは害獣の子供がいる時のNG行動2つと、その理由を解説します。
害獣の捕獲
害獣が家に住み着いてしまった時は速やかに捕獲するべきですが、子供がいる場合、捕獲は避けましょう。なぜなら、成獣を捕獲すると残された子供が屋根裏や軒下で餓死し、死骸が腐敗することで、悪臭や寄生虫などの被害が発生するおそれがあるからです。
燻煙剤の使用
害獣を家から追い出す有効的な方法のひとつに、害獣が嫌う臭いの煙を発生させる燻煙剤があります。しかし、害獣に子供がいる状態で使用すると、親は子供を守ろうとして、煙が届かない壁の穴や隙間に子供を押し込んだり隠したりします。その結果、子供を取り出せなくなり、そのまま死んでしまうケースも少なくありません。
放置された死骸は、腐敗して悪臭や病原菌の発生など、衛生的な問題が生じるおそれがあるため、害獣に子供がいる場合は燻煙剤の使用は控えましょう。
害獣の子供がいる場合は適切な方法で対処しよう
害獣の子供がいるかを判断するには、鳴き声と害獣の日中の行動に注意してみましょう。甲高い鳴き声が聞こえたり、昼間に害獣が動き回る音が聞こえたりするのであれば、繫殖している可能性が高いです。害獣に子供がいる場合、むやみに捕獲したり燻煙剤を使用して追い出そうとしたりすると、二次被害が発生するおそれがあります。無理に対処しようとせず、害獣駆除の専門業者への依頼を検討しましょう。